
突然ですが、「フォアグラ」はお好きですか?
世界三大珍味の一つで、高級食材というイメージのあるフォアグラ。
脂の乗った濃厚な味で、その虜になってしまう方は多いですが…
ちなみにこのフォアグラは、どのようにして作られているかをご存知でしょうか。
フォアグラの「フォア(foie)」はフランス語で「肝臓」の意味、
「グラ(gras)」は「肥満した」という意味で、「肥満した肝臓」を意味します。
ガチョウやアヒルに餌を沢山与え、肝臓に脂肪を蓄積させて、あの濃厚なフォアグラになるのです。
なぜこのような話をするのか?
それは、私達人間の肝臓も同じように肥満する事があるからです。
「脂肪肝」(しぼうかん)と言う言葉は何となく聞いたことがあるかと思います。
脂肪肝とは、よく言う内臓の周りに脂肪がたまる「内臓脂肪」とはちょっと違い、
肝臓の細胞の中に脂肪が過剰についてしまった状態…
まさに脂の乗ったフォアグラ状態になってしまった肝臓のことを言います。
これは"肝臓の肥満症"とも言われ、食べ過ぎ飲み過ぎ、運動不足などが原因で起こる現代病の1つとされています。
脂肪肝になると、動脈硬化や肝硬変、肝臓癌など様々な病気を引き起こす恐れもあるため注意が必要ですよ!
ちなみに、肝臓の肥満症と言うと、太っている人がなるイメージがあるかと思います。
もちろん、上記でご説明した通り、肥満の方がなりやすいことは確かです。
ですが、実際には肥満の方だけではなく、痩せた人でもなる場合があるので、
痩せているからと言って安心してはいけません。
しかも、そのリスクを上げるものに「ダイエット」が挙げられますので、
自己流でダイエットに取り組まれていた場合には特にご注意くださいね。
そこで今回は、
”急激な減量が肝臓を壊す?”
【ダイエットの危険な落とし穴「脂肪肝」にご注意を!】と題し、
ダイエットと脂肪肝についてご紹介したいと思います。
ダイエットをしてはリバウンドを繰り返している方、
急激なダイエットに取り組まれたことがある方は必見です!
是非最後までお付き合い下さいませ。
■ダイエットと脂肪肝の関係

食べ過ぎや飲み過ぎ、アルコールや甘いものの過剰摂取などが、脂肪肝の主な原因になりますが、
ダイエットの取り組み方によっても脂肪肝になる危険性が高まります。
これは「低栄養性脂肪肝」(ていえいようせいしぼうかん)別名:ダイエット脂肪肝とも呼ばれ、
その名の通り、食事を極端に減らすこと。糖質を極端に減らすなどの、
間違ったダイエットにより引き起こされます。
このような極端なダイエットをすると、体は生命の危機(飢餓状態である!)と判断し、
生命維持に重要な機関である脳や内臓を働かせるために、体中からエネルギー源をかき集めようと働きます。
無理なダイエットが長期化すると、肌や髪の毛のツヤが無くなったり、爪が割れやすくなったりするのはこのためで、
筋肉や脂肪、繁殖に関わる機能などの、すぐには生命にかかわらない機関を犠牲にして重要な機関を働かせるのです。
(無理なダイエットで生理が止まるのもこのため)
また、このとき筋肉は真っ先にエネルギー源として使われるため、
体重は減っても、脂肪の多い太りやすい体に変化することになります。
急激に痩せるとリバウンドしやすくなるのもこうした理由があるからです。
そして、それでもエネルギーが足りない場合には、肝臓自らが犠牲になり、
肝臓自体のタンパク質を分解してエネルギーを作り出します。
こうしたことが原因で脂肪肝になってしまうのです。
つまり、食事を過剰に摂取しすぎても、逆に摂取しなさすぎても脂肪肝のリスクは高まると言うこと!
更には、ダイエットとリバウンドを何度も繰り返すことや、
極端にハードな運動によって急激に体重を落とすことでも肝臓に負担がかかるため、
とにかく極端な取り組み方をしないようお気を付けくださいませ。
■間違ったダイエットで脂肪肝にならない為に

肝臓に極力負担をかけず、安全にダイエットに取り組むためには、
極端な食事制限は今すぐやめるべきです。
食事は栄養バランスを意識し、糖質や脂肪の摂取は控えめにしながら少しずつ体重を落としていくこと。
またリバウンドを繰り返さないよう、健康的な生活習慣をしっかり継続していくことが大切です。
もちろん、肝臓に負担をかけるアルコールの摂取はほどほどに、
そしてウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を取り入れることでも、
脂肪肝の予防に繋がる為、無理のない範囲で運動も取り入れると効果的ですよ。
この様なダイエットが、内臓にも負担の少ない健康的なダイエットといえますので、
是非以上を参考にダイエットには安全に取り組まれてくださいね。
■ダイエットは無理なく健康的な範囲で
いかがでしたか?
多くの方が、美と健康のために毎日涙ぐましい努力をされています。
しかし、いくら目標体重を早く達成させても、いくら沢山体重を減らしても、
それと共に健康を失ってしまえばダイエットは成功したとは言えませんよね?
痩せて幸せになるために行ったダイエットで不幸になる事は絶対にあってはなりません。
必要最低限の栄養は取りつつ、積極的に体を動かして、
無理なく健康的な範囲でダイエットには取り組みましょう!